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公務員は奢ってもらうのは禁止?公務員が気を付けるべきこととは?

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こんにちは!元公務員のろびんそんです。

公務員は奢ってもらったり、贈り物をもらったりするのはNGというのは有名な話。

ですが、NGになるのは「ある特定の人」から「ある特定の行為」が行われる場合だけなんですね。

どんな人からどんな行為を受けるとNGになるのか、曖昧な認識のままでいる公務員が意外にも多いです。

このポイントを押さえておかないと、大丈夫だと思って受け取ったが、倫理規程的にNGだった・・・という事態に陥ります。

このような事態にならないために、この記事では以下の内容を中心に分かりやすく解説していきます!

  • 公務員のあらゆる行動を制限する「倫理法」「倫理規程」とは?
  • 公務員が奢られてはいけない「利害関係者」とは?
  • 奢られる以外に禁止されている行為は?
  • 公務員がプライベートでも注意すべきこと
ろびんそん

この記事は元公務員(県職員)の私が、公務員時代の経験も交えて書いたものです。

この記事を読めば、公務員としてNGな行為が分かり、長い公務員人生に波風立てずに着実に歩むことができます!

公務員が奢られるのは法律や規程で禁止されている

腕を交差させている女性の写真

公務員が奢られるのは法律や規程などで禁止されています。ちゃんと根拠があるんです。

国家公務員であれば「国家公務員倫理法」と「国家公務員倫理規程」というもので禁止されています。

地方公務員であれば、各自治体の服務規程や倫理規範などで禁止されています。

そもそも公務員は「全体の奉仕者」。

それ故に・・・

  • 一部の国民だけが有利になるようなこと
  • 職員自身の個人的な利益のために職権を使うこと
  • 国民の疑惑や不信を招くような行動をすること

などの行為が禁止されています。

禁止されている行為の中に、「奢られる」という行為も入っているんですね。

ろびんそん

倫理法や倫理規程に違反するようなことをしてしまうと、最悪の場合懲戒免職になってしまうこともあります。

公務員が奢られるときや贈り物をもらうときに慎重になるワケです。

公務員が禁止されている行為の例

奢られること以外にも、公務員が禁止されている行為はたくさんあります。

どのような行為が禁止されているのか、倫理規程を見てみましょう。

一 利害関係者から金銭、物品又は不動産の贈与(せん別、祝儀、香典又は供花その他これらに類するものとしてされるものを含む。)を受けること。
二 利害関係者から金銭の貸付け(業として行われる金銭の貸付けにあっては、無利子のもの又は利子の利率が著しく低いものに限る。)を受けること。
三 利害関係者から又は利害関係者の負担により、無償で物品又は不動産の貸付けを受けること。
四 利害関係者から又は利害関係者の負担により、無償で役務の提供を受けること。
五 利害関係者から未公開株式(金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第十六項に規定する金融商品取引所に上場されておらず、かつ、同法第六十七条の十一第一項の店頭売買有価証券登録原簿に登録されていない株式をいう。)を譲り受けること。
六 利害関係者から供応接待を受けること。
七 利害関係者と共に遊技又はゴルフをすること。
八 利害関係者と共に旅行(公務のための旅行を除く。)をすること。
九 利害関係者をして、第三者に対し前各号に掲げる行為をさせること。

出典:国家公務員倫理規程より引用

こんな感じで、具体的に何をしたらNGになるのかが倫理規程に細かく書かれています。

贈り物を受け取ったり、接待を受ける(=奢ってもらう)といった行為の他にも、ゴルフや旅行に同席することも禁止されていることが分かります。

そして見ていただきたいのが、倫理規程で禁止されている全ての行為に「利害関係者~~」と書かれている部分。

冒頭にも書きましたが、贈り物を受け取ったり奢ってもらったりという行為自体が禁止されている訳ではありません。

「利害関係者」と言われる特定の人たちから受ける行為が禁止されているということです。

利害関係にないような友人や恋人から奢られたり、プレゼントをもらったりするのは全然構いません。

公務員が奢られるときに気を付けなければいけない「利害関係者」とは具体的にどういった人たちなのでしょうか。

公務員が気を付けて接触すべき「利害関係者」とは?

公務員はただただ奢られるのを禁止されている訳ではなく、「利害関係者」と呼ばれる人たちから受ける行為が禁止されています。

「利害関係者」とはどんな人たちなのか?というところも倫理規程に細かく書かれています。

1 許認可等の申請をしようとしている者、許認可等の申請をしている者及び許認可等を受けて事業を行っている者
2 補助金等の交付の申請をしようとしている者、補助金等の交付を申請している者及び補助金等の交付を受けている者
3 立入検査、監査又は監察を受ける者
4 不利益処分の名あて人となるべき者
5 行政指導により現に一定の作為又は不作為を求められている者
6 所管する業界において事業を営む企業
7 契約の申込みをしようとしている者、契約の申込みをしている者及び契約を締結して債権・債務関係にある者
8 予算、級別定数又は定員の査定を受ける国の機関

出典:倫理法・倫理規程Q&Aから引用

※倫理規程はかなり長文になるため、倫理法・倫理規程Q&Aから引用しています

よくある事例だと、許認可の申請者補助金の申請者ですね。

奢られたり、贈り物をもらったりすることがないシチュエーションでも、利害関係者と接触するときは慎重にやり取りしましょう。

利害関係者と何回も会っているうちに、だんだん気持ちが緩んできます。

気持ちが緩んできたときこそ、注意が必要です。

ろびんそん

私も公務員時代、補助金の申請者からペットボトルのお茶やコーヒーを差し出されたことがありますが、お断りしました。

同じ公務員でも内緒で受け取る人は意外にも多いです。受け取るのはNGと分かっていても受けとっています。

ですが、安定した公務員人生を送りたい人は受け取らないようにしましょう。後々問題になる可能性もあります。

公務員になってみると、利害関係者から贈り物をもらうような場面は多いことが分かると思います。

そして受け取るのを断わっても「まあまあ」と言われて、結局受け取ってしまう公務員も多いはず。

気持ちが緩み始めたときこそ、倫理規程を思い出して「受け取らない」を徹底しましょう。

プライベートで奢ってもらうときも注意する

プライベートでも、奢ってもらうときは気を付けましょう。

倫理法&倫理規程Q&Aによると、国民の疑惑や不信を招くような行為でなければ奢ってもらっても大丈夫。

国家公務員の親のお葬式で、利害関係者にあたる親戚から香典をもらう。

利害関係者ではあるものの、疑惑や不信を抱く人はいませんよね。

反対に、たとえプライベートでも倫理規程違反になる可能性があります。

補助金申請中のA社の従業員が、監督省庁の公務員と同じ大学で同級生。A社がその従業員を使って、公務員を接待する。

「大学の同級生」などの私的な関係でも、補助金申請者が公務員を接待しています。このケースは疑惑や不信を抱いてしまいますよね。

悪い例のように、プライベートな関係でも国民の疑惑や不信を招くケースはNGとなります。

プライベートなら完全に大丈夫!とはなりませんので、プライベートでも注意が必要です。

まとめ

公務員が奢られるときに注意すべきことを解説しました。

  • 公務員の禁止されている行為は倫理法や倫理規程などで決められている
  • 公務員は利害関係者から奢られたり、一緒に旅行に行ったりすることが禁止されている
  • 利害関係者とは、許認可の申請者や補助金の申請者など
  • 利害関係者と会うのに慣れてきた頃が注意
  • プライベートでも倫理規程違反になる可能性がある

民間企業の会社員とは異なり、公務員の行動は法律で厳しく制限されています。

安定した公務員人生を歩むためにも、公私ともに公務員であるという自覚を忘れないでいましょう◎

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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