こんにちは!元公務員のろびんそんです。
社会人になって、必ずと言っていいほど仕事で必要になるのが「名刺」。
名刺は仕事で使うものだし、職場から支給されるものと考えるのが一般的ですよね。
私も公務員になる前までは、
ろびんそん
名刺って、職場から支給される or 必要な経費を職場で負担してくれるものだよね~
と思っていました。
ですが実際に働き始めたときに、名刺は職場が用意(or必要な経費を負担)してくれるものではないことが発覚。
この記事では、公務員の名刺事情を詳しく解説していきます。
- 公務員の名刺は支給されないことが多い
- 公務員に名刺が支給されない理由
- 【先進事例】名刺が支給される自治体
- 名刺交換で名刺を渡さないのはアリ?
- 格安で名刺を作る方法
この記事を書いた私は元公務員(県職員)。
公務員時代は、どうにか名刺を安く調達できないか、人一倍模索しておりました。
記事の最後には、多くの公務員の皆さんにオススメできる、格安で名刺を作る方法も解説しています。ぜひ最後までご覧ください!
公務員の名刺は支給されないことが多い
公務員の場合、仕事で使う名刺は職場から支給されないパターンがほとんどです。
支給もされなければ、名刺を作るのにかかった費用を職場が負担してくれることもありませんでした。
つまり「自腹」ということです。
2021年4月にジチタイワークスが会員(自治体職員)を対象に行った調査によると、約91%の人が自腹で名刺を作っていると回答したとのこと。
かなり多くの公務員が、自腹で名刺を作っていることが分かりますよね。
私が勤務していた県庁では、一部の役職(上層部)の職員には名刺は支給されていましたが、ほとんどの職員は自腹で名刺を用意していました。
先輩職員に、名刺が自腹であることの理由を聞いたことがありましたが、
自腹なの、おかしいよね~。でも”そういうもの”だから。
と言っていました。
自腹であることに疑問を覚えながらも、自腹が「普通のこと」と思うようにしている職員が多かったです。
なぜ公務員には名刺が支給されないのか?
仕事で使うはずの名刺が自腹なのは何故か?
公務員の名刺を公費負担することを禁止するような法令はありませんが、主に次の3つの理由を背景に、長年の慣習から自腹としている自治体が多いです。
- 旧自治省が「公費負担するのはなじまない」という通達を出した
- 職員個人の名刺は、公共の利益に直結しない
- 公務員は個人のPRをする必要がない
旧自治省が「公費負担するのはなじまない」という通達を出した
その昔、旧自治省(現在でいうところの総務省のような省庁)が「自治体職員の名刺を公費で負担するのはなじまない」という内容の通達を出したそうです。
現在、総務省は「そのような通達は出していない」としているようですが、多くの自治体の会議録には旧自治省の通達の存在がほのめかされています。
職員個人の名刺は、公共の利益に直結しない
2つめの理由としては、職員個人の名刺は、公共の利益に直結しないから。
役所が公費負担するものは、基本的に公共の利益につながるものです。「公共の利益」を分かりやすい表現でいうと、すべての国民/住民が得られる利益。
職員個人の名刺によって、すべての国民/住民が利益を得られるわけではないという考え方も、公務員の名刺が自腹という慣習の背景になっている可能性があります。
公務員は個人のPRをする必要がない
3つめの理由は、そもそも公務員は個人のPRをする必要がないから。
名刺の役割を「個人のPR」ととらえてしまうと、職員個人をPRするのに費用を公費で負担するのは好ましくないという考え方になります。
名刺の役割って、個人のPRだけではないですけどね。責任の所在をハッキリさせたりするのも立派な役割です。
以上の3つの理由から、公務員の名刺は自腹で用意するのが慣例になったと言われています。
【先進事例】名刺が支給される自治体
ほとんどの公務員は名刺を自腹で作成していますが、一部の自治体では職員の名刺を公費で負担しているところもあります。
三重県では、職員の名刺は公費負担としています。
現在では公費負担となっている三重県でも、以前は他県と同じように職員が自腹で用意していたそうです。
ですが当時の知事が「名刺を公費負担とすべき」と主張したことで、職員個人の名刺が公費負担となりました。
当時の知事が名刺を公費負担とした理由は、
「仕事を一生懸命して人とたくさん会う人間ほど,小遣いを減らすことになり,そういうことをやっているから,職員の意識改革が進まないのだ」
出典:「三重県の行政経営品質向上活動の取り組み」講演録|中国電力より引用
と言い、公費負担としたそうです。
ちなみに私が勤務していた県庁では、管理職以上の役職には名刺が支給されていました。
他の自治体でも、一部の役職以上の職員には名刺が配布されているパターンが散見されますね。
名刺交換で名刺を渡さないのはアリか?
名刺をよく使うような部署にいる職員でも、名刺は支給されないことが多いですよね。
支給されないので、自腹で名刺を作成するのが慣例となっていますが、そもそも「名刺を渡さない」という選択肢はアリなのでしょうか。
私はオススメしませんが、名刺を渡さない職員はいます。
名刺交換のシチュエーションになったときに、
私は名刺をもっておりませんので。
といって、相手の名刺だけ受け取ります。
「いま名刺を切らしていて」を常用する職員もいます。
業務に支障をきたさず、気にならないのであれば名刺を渡さない主義もアリです。
が、私は「所属や連絡先をその都度伝えるのは面倒くさい・・・」という考え方だったので、イヤイヤながらも自腹で名刺を作っていました。
私はケチな人間なので、名刺を渡す人を選んでいました(^_^;
良くないとは分かっていても、1枚10円の名刺は私にとって安くはありませんでした。
公務員が格安で名刺を作る方法
職場から名刺が支給されないものの、部署によっては仕事で名刺をよく使うこともありますよね。名刺を渡さないというのも何だかな・・・と思う方も多いはず。
そこで、自腹にはなるものの、お手頃価格で名刺を作る方法を解説してきます。
名刺の台紙だけ買って職場で印刷する
いちばんお金がかからないのが、通販や家電量販店などで名刺の台紙だけを買って、職場で印刷する方法です。
職場で印刷するので印刷代がかからず、台紙の料金だけ負担することになります。
台紙の厚み・光沢の有無にもよりますが、300円~700円くらい(100部あたり)で購入することができます。
台紙が準備できたら、職場のパソコンで名刺のレイアウトなどをデータで作成。
あとは買った台紙を職場のプリンターにセットしてカラー印刷します。
印刷し終わったら、1枚1枚名刺をカットしていきます。
この方法で名刺を作成することのメリットとデメリットはこちら↓
- とにかく安く済む
- すぐに作成できる
- 職場のプリンターが稼働していないときを狙う必要がある
- 1枚1枚カットするのが手間
お安く済ませることができる分、やはり印刷&カットする手間はかかります。
デメリットで挙げた手間が気にならない方であればオススメです!
名刺作成のネットサービスを使って購入する
次いでお金がかからない方法が、名刺作成ができるネットサービスで購入する方法。
WEB上で名刺データを作成するだけで、カットされた状態の名刺が届きます。
台紙だけ買って職場で印刷する方法よりはお金がかかってしまいますが、名刺を印刷・カットする手間を考えると圧倒的にラクです。
料金は、名刺のデザイン、台紙の厚み・光沢・両面/片面などによって異なりますが、800~2000円くらい(100部あたり・送料込み)。デザインや台紙のランクを上げたりすると更に高くなります。
私もこの方法で名刺を作成したことがありますが、片面カラー・マット紙・標準的な厚さで900円くらい(100部、送料込み)でした。
この方法で名刺を作成するメリットとデメリットはこちら↓
- 名刺がカットされた状態で届く
- 仕上がりがキレイ
- デザインや台紙にこだわると高くつく
- 届くのに日数がかかる場合がある
明日名刺を使うから早く届かないと困る!という方には不向きですが、オーソドックスな名刺が1000円いかないくらいで数日後に届くので個人的にはオススメです。
まとめ
公務員の名刺事情について解説しました。
- 公務員の多くは名刺を自腹で作成している
- 自腹なのは、職員個人の名刺を公費負担するのはなじまない、という考え方が背景にあるから
- 一部の自治体では、職員の名刺を公費負担としている
- 業務に支障をきたさず、気にならないのであれば「名刺を渡さない」のもアリ
- 名刺を格安で作るには、台紙だけ購入して職場で印刷する方法が良い
- 名刺作成ができるネットサービスを利用するのも比較的お安い
当サイトでは、現役公務員(特に公務員になりたての方)向けの記事を書いております。
私が公務員時代に経験したことを詰め込みましたので、ぜひご覧ください。