皆さんこんにちは!元公務員のろびんそんです。
公務員を続けていたら必ず経験するのが「異動」。
公務員であれば誰しも通る道とはいえ、公務員を目指している方や公務員になったばかりの方は不安ですよね。
そんな方々に向けて、この記事では以下を中心に公務員の異動事情をくわしく解説していきます!
- 公務員の「異動」とは?
- 公務員の異動のスパンや希望の出し方
- 公務員の異動は希望どおりになるのか?
- 異動することになったときにやるべきこと
この記事を書いた私は元県職員。
私自身、県職員時代に5回ほど異動を経験(小規模な異動も含む)しているので、実体験も交えて公務員の異動事情を解説します!
公務員は2~3年おきに異動
公務員は、最初に配属された所属に定年までずっといることはほとんどありません。
公務員であれば数年おきに配属先がコロコロ変わる「異動」を必ず経験します。
定年までずっと同じ所属の人は大昔はいたかもしれませんが、現在ではあり得ません。
公務員の異動がどれくらいのスパンか、以下にまとめました。
- 【半年~2年】国家公務員(総合職採用の人)に多い
- 【2年~3年】国家公務員(一般職採用の人)、地方公務員に多い
- 【4年~10年】ベテラン層の職員、訳あり職員に多い
国家公務員で総合職採用の人は、異動スパンが短めです。
私の知り合いも、採用されて半年で別の部署へ異動になったと言っていました。その後も2年経たずしてまた異動したそうです。
国家一般職採用の人や地方公務員は2~3年で異動する人が多いので、基本的に公務員は2~3年おきに異動と思っておきましょう。
とくに若手のうちは様々な職場を経験させる風潮が強いです。いろんな職場を経験させ、ジェネラリストを量産する狙いもあります。
ベテラン層の職員になると、若手層ほど頻繁に異動することは少なくなります。
ベテラン層の職員に加えて、育休や病気休職から復帰した職員も同じ職場に長くいることが多いです。
公務員の異動希望ってどんな感じで出す?
公務員の異動先は、勝手に決められる訳ではありません。職員本人から異動希望を出します。
私が勤めていた県庁での話ですが、異動希望は8~9月頃に行う面談で伝えていました。
人事異動のアンケート的なものに回答して、回答したアンケートを印刷して面談に臨みます。
詳細は言えませんが、アンケートには以下のようなことを書きました。
- どんな仕事をしたいか?
- どこに異動したいか?(地域)
- 結婚・出産の予定はあるか?←配慮してくれる
このようなことを8~9月頃に話します。
このアンケートを使った面談の後は、
8~9月 | 異動希望を出す(アンケートを使った面談) |
2月 | 引越しが必要な異動の人へ、異動先が伝えられる |
3月 | 異動先(or残留)が伝えられる |
4月 | 異動(残留の人はそのまま) |
このような感じで進んでいきます。
8~9月のあとは本当にサイレント期間で、異動関係の話はまったくありませんでした。
2月以降はタイトなスケジュールになるので、異動希望を出す方は、事前に異動の準備をコッソリ進めておくのをオススメします。
公務員の異動は希望どおりになる?
いちばん気になるのが、公務員の異動希望が通るのか問題ですよね。
公務員の異動希望は通らないことが多い
公務員全体でいうと、残念ながら異動希望は通らないことが多いです。
たくさんの人が行きたがる部署、嫌がられる部署がある以上、希望が偏るからです。
ホワイトな部署や花形部署には、多くの人が異動希望を出してくるので倍率は非常に高く、ごく一部の人しか希望はとおりません。
反対に、ブラックな部署や嫌がられる部署はポストがたくさんあるので、1ミリも希望していないのに配属が決まってしまう人も多いです。
人気な部署に異動希望を出し続けていると、なかなか希望の配属先に異動することができず「異動希望がまったく通らない」と思ってしまうということです。
異動希望が通りやすい人はどんな人?
一般的には異動希望はとおりづらいですが、希望が通りやすい場合もあります。
- 技術職の人
- 福祉系などの不人気部署に行きたい人
- 訳ありの人(育児、介護、病気)
これらの場合は、異動希望が通りやすいと言われています。
まず技術職の人。
技術職の人は、配属される部署が限られています。事務職とは違い、想像もつかないような部署に配属になることは少ないんですね。
技術職の人は、特定の分野で仕事をしたいと思って入庁(入省)してきていることがほとんど。配属先は基本的に希望した特定の分野内になるので「希望がとおった!」と思う人も多いです。
福祉系などの不人気部署に行きたい人も希望が通りやすいです。
これは容易に想像がつきますね?皆んなが希望しない部署で、今いる職員の多くが出て行きたいと思っているからです。
異動希望を出せば、かなりの高確率で希望が叶います。
あとは訳ありの人も希望が通りやすいですね。
訳ありの人とは・・・
- 小さい子どもがいる
- 親の介護をしている
- 自分自身に持病がある
このような人たちが必ずしも希望が通るというわけではありませんが、事情を話すことで考慮もらえることが多いです。
今の家から近いところの部署にさせてもらえる、とかですね。
異動希望が通りやすい人を解説しましたが、そうでない人も自分の希望は必ず正直に伝えましょう。
「どこでもいい」は本当にとんでもない部署に飛ばされます。
異動になった!異動する人がやることは?
異動先が伝えられるのは3月の中旬くらい。4月から新体制になることを考えると、まあまあ直前です。
異動の準備を2~3週間で行うのはかなりタイトなので、異動希望を出した段階から異動の準備を進めていきましょう。
私が異動になった(異動希望を出した)ときに行ったことは・・・
10月~ | 引継書を作りはじめる |
11月~ | 簿冊(ファイル)やパソコン内のデータ整理をはじめる |
↓ | 月1くらいで引継書の更新、簿冊やデータの再整理 |
2月 | 引継書を9割くらいに仕上げる デスクを整理整頓(周りに気付かれない程度に) |
3月 | 引継書完成 簿冊・パソコン内のデータ整理終了 本格的にデスクを整理整頓 |
3月末 | 異動のあいさつ 職場に配るお菓子を調達 |
引越しが伴わない場合での異動のスケジュールを書きましたが、引越しが必要な異動の場合は引越し準備も並行して行う必要があります。
年度末の公務員はただでさえ忙しいので、異動希望を出した人は事前にコッソリと準備を進めておきましょう。
たとえ今回異動にならなくても、来年か再来年には必要になります。
職場に配るお菓子は絶対ではありません(お世話になりました、という気持ち)。異動する人でも、お菓子を配る人と配らない人で分かれます。
お菓子を配る場合は、事前に職場の人数を数えておきましょう。お菓子は個包装されていて、たくさん入ったものがオススメです。
まとめ
公務員の異動事情について解説しました。
- 多くの公務員は2~3年おきに異動する
- 異動希望は8~9月頃に面談で伝える
- 公務員の異動希望は通らないことが多い
- 異動希望がとおりやすい人もいる
- 異動希望を出した段階で、異動の準備を進めておくこと
「どうせ異動希望なんて通らないよな・・・」と決めつけずに、自分の希望はガンガン伝えていきましょう!