こんにちは!元公務員の ろびんそん です。
休みが多いと言われている公務員ですが、有給が何日付与されるのか?、ちゃんと消化できるのか気になる人は多いはず。
とくに公務員をめざしている人は、実態を調べないまま公務員になり、
たくさん休めると思ったのに・・・・・・こんなはずじゃ無かった。
と後悔することもあります。
この記事では、元地方公務員のわたしの経験をベースに、公務員の有給休暇の日数・休みの取りやすさを中心に解説していきます。
- 公務員の有給休暇は【20日】付与される
- 有給消化率はどのくらい?
- 1年目の公務員はいつから有給使える?
- 有給の取りやすさは上司次第
- 使い切れなかった有給は繰り越せる
この記事を書いたわたしは元地方公務員。
「安定」や「休みの多さ」で公務員に飛びついたわたしは、休みに対して異常な執着がありました。
そんな私が、公務員の有給の実態をくわしく解説します!
プライベート大事にしたいから休みをたくさん取りたい!
という方は、ぜひ最後までご覧ください。
公務員の有給休暇(年休)は20日
「公務員は休みが多い」と言われているとおり、公務員の休暇にはたくさんの種類があります。
たくさんある休暇のなかでも、一般的に言われている「有給」にあたるのが「年次休暇(年休)」。
この段落では、公務員の「年休」について、付与される日数と付与されるタイミングをくわしく解説します。
年休は毎年20日付与される
公務員の年休は、毎年【20日】付与されます。
20日というと、多くの民間企業と同じですよね。
世間から「公務員は休みが多い」と言われていますが、年次休暇の日数は特別多いわけではありません。
有給のリセットは1月or4月
毎年20日もらえる年休ですが、付与・リセットされるタイミングは、
- 1月
- 4月
のどちらかです。
国家公務員のひとは、基本的に1月。
地方公務員のひとは、勤め先によって1月の場合もあれば4月の場合もあります。
お勤め先の「職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例」に必ず書いてありますので、まわりの人に聞きづらい人は調べてみましょう!
やばい・・・・・・今年分の休みがそろそろ底つきそう(汗)
と焦る前に、リセットのタイミングを知っておくと安心ですよね。
公務員の有休消化率は70~80%くらい
公務員は20日の年休をもらえますが、制度上もらえても消化できなければ意味がありません。
この段落では、国家公務員・地方公務員にわけて、年休の消化率を解説していきます。
国家公務員の有給消化率は81%と高め
人事院が公表している令和6年国家公務員給与等実態調査結果によると、国家公務員の年休の平均使用日数は16.2日となっており、消化率にすると81%になります。
国家公務員全体の平均では81%ですが、配属されている職場が【本府省】か【本府省以外】かで大きく異なり、
- 本府省:72%
- 本府省以外:83%
と、10%以上もの差があります。
本府省の有給消化率が低く感じるものの、民間企業の平均有給消化率が65.3%※であることを考えると高めではありますね。※参考:令和6年就労条件総合調査の概況
続いては、地方公務員の有給消化率を解説していきます。
地方公務員だった私の経験も交えて説明しますね。
地方公務員の有給消化率は70%
総務省が公表している令和5年度地方公共団体の勤務条件等に関する調査結果によると、地方公務員の年休の平均使用日数は14.0日となっており、消化率にすると70%になります。
すべての地方公務員の平均だと70%ですが、都道府県・市区町村の区分によって大きく異なります。
都道府県・市区町村の区分別での消化率はコチラ↓↓
区分 | 有給消化率 |
都道府県 | 71.5% |
指定都市 | 80.0% |
市区町村 | 67.0% |
全体 | 70.0% |
指定都市が80%と高く、市区町村が67%と低くなっていますね。
市区町村のなかでも、職員の人数が少ない自治体ほど消化率は低くなっています↓↓
区分 | 有給消化率 |
市区町村(301名~) | 69.5% |
市区町村(101~300名) | 61.5% |
市区町村(~100名) | 60.0% |
300名以下の自治体では60%ほどで、国家公務員や指定都市・都道府県と比べてもかなり低いことが分かりますね。
国家公務員・地方公務員にわけて解説しましたが、ぶっちゃけ・・・・・・
有給がどのくらい消化できるかは部署や上司次第!
国家公務員=消化率が高い、地方公務員=消化率が低い、と決めつけ過ぎないようにしましょう。
公務員を経験して分かったことは、有給消化率にいちばん影響を与えるのが配属される部署。
次の段落からは、配属部署と有給消化率の関係について解説します。
有給が消化できるかは部署によって大きく違う
公務員の有給消化率は、配属される部署によって大きく異なります。
配属された部署が、
- 激務
- 周りがあまり休みを取らない
- 休日出勤が多い
という感じだと、バシバシ有給を取る雰囲気になっていません。
なかなか有給が取れず、消化率は平均の70~80%を下回ることが多いです。
残業しても仕事が終わらないのに、休んでられないよ。
有給取りたいのに、周りが全然とらない雰囲気。休みづらい・・・・・・
休日出勤したぶんの代休の消化が間に合っていないから、有給まで取れない。
反対に、
- ヒマ部署
- 周りが休みを積極的にとっている
- 休日出勤は少なめ
以上の部署では、有給消化率は高めになります。
わたしもヒマ部署にいた頃は、1年間に30日以上※の年休を取っていたほどでした。※前年からの繰り越し分を含む
公務員界隈では「配属ガチャ」という言葉がありますが、休みの取りやすさも本当に配属先次第。
どのくらい有給が取れるのかは、部署によって大きく異なることを覚えておきましょう。
また、配属先と並んで、有給の取りやすさを決めるのが上司。
次の段落からは、上司と有給の取りやすさとの関係を解説していきます。
【経験談】有給の取りやすさは上司次第
有給休暇は、上司によって取得しやすさが左右されます。
当たり前ですが、
- 積極的に休みをとる上司
- あまり休みを取らない上司
の二者では、圧倒的に【積極的に休みをとる上司】の方が、じぶんも休みやすいですよね。
公務員になって間もない頃は、特に上司の顔色をうかがってしまうもの。
上司があまり休みを取らないタイプだと・・・・・・
ホントは休みたい。・・・・・・でも上司はあんまり休んでいないし、申請しづらいなぁ。
と休みを申請するのをためらってしまう人もいます。
上司へ休みを申請するときに、理由まで考えて備える人もいるくらい。
それほど、休みの取りやすさは上司に左右されます。
1年目の公務員の有給は?
1年目の公務員は、どのくらい有給が取れるのかも気になる人は多いはず。
この段落では、1年目の公務員が【いつから有給を取り始めることができるのか】【何日付与されるのか】について解説していきます。
採用された初日から取得OK
公務員の場合、採用された初日から年休を取ることができます。
多くの新卒公務員が4月1日採用であることを考えると、4月1日から休めることになりますね。
1年目だとあまり4月から年休を取るひとは少なめでしたが・・・・・・
私の同期で、入庁直後に胃腸炎にかかってしまい、4月の最初の週に2日連続で年休をとった人がいました。
本人は「4月の初っぱなから休んでしまった・・・」と落ち込んでいましたが、何ら問題はありません。
ちなみに民間企業では、勤続6か月以上経たないと有給がもらえないところが多いです。
採用直後に年休が付与される公務員は、やはり恵まれていますね。
採用直後に付与される日数は15日or20日
1年目の公務員が採用直後(4月)に付与される年休の日数は15日または20日です。
15日なのか20日なのかは、年休のリセットのタイミングが1月なのか4月なのかによります。
- 1月リセットの場合:15日
- 4月リセットの場合:20日
1月リセットの場合、年休が付与されるのは通常1月。
ですが1年目の人は、採用年の1~3月は在職していないため、4~12月分の年休として15日付与されます。
翌年の1月に、先輩たちと同じように20日付与されるという流れです。
採用直後からまとまった有給が付与されるのも、公務員ならではですね。
民間企業と比べると、有給の付与のタイミングや消化率の点で恵まれている公務員。
ですが、100%使い切っていた人はあまりいませんでした。
使い切れなかった有給の行く末を、次の段落で解説します。
余った有給は繰り越せるの?
使い切れなかった年休は、翌年に繰り越すことが可能。
付与された年にすべて使い切れなくても、焦ることはありません。
ですが、繰り越しできるのは翌年の末まで。
定年まで年休を貯めることもできなければ、年休を買い取る制度もありません。
何かあった時のために、年休は貯めておこう。
と、年休を使いたがらない公務員も多かったですが、公務員の場合「何かあったとき」には特別休暇が使えるパターンが多いです。
「何かあったとき」のために使い渋るのではなく、必要なときには積極的に使っていきましょう。
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まとめ
公務員の有給休暇(年休)について解説しました。
- 公務員の年休は【20日】
- リセットのタイミングは1月または4月
- 公務員の有給消化率は70~80%くらい
- 消化率は配属される部署によって大きく異なる
- 休みの取りやすさは上司によっても左右される
- 1年目の公務員でも、初日からまとまった年休が付与される
- 余った年休は翌年に繰り越し可能
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。