皆さんこんにちは!元公務員のろびんそんです。
資格試験には、試験中に電卓を使っても大丈夫な試験と、電卓を使ってはいけない試験があります。
公務員試験はというと、電卓を使ってはいけない試験。
しかし、公務員試験にはとんでもない桁数の計算が必要な設問があるので、早く計算するコツが必要になってきますよね。
この記事では、電卓NGな公務員試験で早く計算するコツを中心に解説していきます!
- 公務員試験では、電卓は持ち込みNG!
- 公務員試験の科目で、計算力が試されるのは?
- 電卓ナシでも秒速で問題を解くコツ【3選】
この記事を書いた私は元県職員。国家総合職、国家一般職、県庁を受験して、すべて最終合格しております。
私が受験生のときに実践していた対策も交えて解説します!
公務員試験は電卓の使用NG
基本的に、公務員試験では電卓を試験中に使用するのはNGです。国家公務員試験も地方公務員試験も。
公務員試験の過去問を初めて見た受験生の中には、
この問題を電卓なしで解くの・・・?!
と驚いた方もいるはず。
それくらい公務員試験にはとんでもない桁数の計算が必要な問題が出題されます。
そして、教養試験だけでなく専門試験でも電卓の使用は禁止されています。
国家一般職の受験案内を見てみると、
出典:国家公務員試験採用情報NAVI|人事院 国家公務員採用一般職受験案内より引用
一部の製図道具の使用が許されている建築区分の専門試験でも、卓上計算機(=電卓)は使用できないこととされています。
教養試験、専門試験ともに電卓を使用することはできません。試験勉強の段階から計算力を高めていくことが重要となります。
公務員試験の科目で、計算力が試されるのはコレ!
公務員試験の中でも計算力が試される科目は「資料解釈」です。
資料解釈は、グラフや表などの資料から読み取れることを選択肢から選ぶ、という試験科目。
2023年の国家総合職で出題された問題を見てみると・・・
図Ⅰは、A~E国の出生率と死亡率の推移を示したものであり、図Ⅱは、X国の地域別の人口の推移を示したものである。これらから確実にいえることとして最も妥当なのはどれか。
なお、自然増加率=出生率-死亡率である。1.1980年と2000年を比較すると、A~E国のうち、出生率の差の絶対値はC国が最も大きく、また、死亡率の差の絶対値もC国が最も大きい。
2.A~E国の1980年の自然増加率と2020年のそれを比較すると、いずれの国も2020年の方が低下しており、また、2020年の自然増加率がマイナスとなっている国も複数ある。
3.X国の2010年に対する2020年の人口の増加率は、同国の1980年に対する1990年のそれよりも高い。
4.X国の人口に占めるイ地域の人口の割合は、2020年に最も高くなっている。
5.X国のア~オの各地域における1950年に対する2020年の人口の増加率をみると、オ地域が最も高く、エ地域が最も低い。
出典:国家公務員試験採用情報NAVI|人事院 試験問題例より引用
こんなような問題です。
さっと解答できるような問題ではありませんが、資料解釈を「捨て科目」にするのは賢明とはいえません。
資料解釈の特徴として、
- 出題数が3~4問と多め※出題数は受験する自治体や区分で異なる場合があります
- 対策すれば確実に得点できる
が挙げられるので、しっかり対策をした上で試験に臨むようにしましょう。
【資料解釈】電卓なしでも秒速で問題を解く3つのコツ
資料解釈は桁数が多く、一見複雑そうな問題ばかりですが、電卓を使わなくても早く解くことは可能です。
資料解釈を秒速で解くためのコツを3つ解説しますので、受験生の方はぜひ実践してみましょう!
- がっつり計算をしない
- 問題文に出てくる言葉の意味を理解する
- ひたすら過去問を解いて慣れる
それぞれ解説していきます!
【コツ1】がっつり計算をしない
いちばん重要なのは、がっつり計算をしないこと。
資料解釈では、桁数の多い数字どうしを計算させる問題が多いです。
もちろん、そのままの数字で計算しても正答にたどり着けますが、かなりの時間を要します。
そのままの数字で計算するのではなく、概算(ざっくりした数字で計算)しましょう。
【例】
A国の人口は56,780,000人、面積は1,230,000㎢
B国の人口は45,670,000人、面積は2,340,000㎢
選択肢:A国の人口密度はB国のそれを上回っている。
↑の問題の正誤を判断するとき、56,780,000÷1,230,000=・・・・なんて計算してはいけません。
人口密度は【人口/面積】で求めるため、分母になる数字と分子になる数字だけで判断がつくこともあります。
人口密度が大きい=分子になる数字(人口)が大きく、分母になる数字(面積)が小さいことが分かれば、計算する必要すらありません。
上の例題でいうと、B国よりA国の方が分子が大きく分母が小さいので、人口密度が大きいことが分かります。
資料解釈は選択式なので、選択肢の正誤が判断できれば十分です。そのままの数字で計算するより概算の方がスピーディーに計算できます。
公務員試験の試験時間は決して短いとはいえないため、より時短になるような方法で問題を解くことを心がけましょう。
【コツ2】問題文に出てくる言葉の意味を理解する
資料解釈の問題文や設問には、「増加率」や「減少率」といった言葉が出てきたり、「○○率は△△を◇◇で除したものである」のように定義される言葉が出てきます。
それぞれの言葉の意味をよく理解しないまま、思い込みで計算してしまうと正答にはたどり着くことができません。
誤った理解で計算したときの数字が選択肢にあったり、トラップが仕掛けられていることすらあります。
あまりゆっくり問題文を読む時間はありませんが、早とちりをしないよう、言葉の意味を理解することを意識しましょう。
言葉の意味を意識することで、「あれ?この言葉って何を指してるんだっけ?」とならずに済みます。
【コツ3】ひたすら過去問を解いて慣れる
3つ目のコツは、ひたすら過去問を解いて慣れること。
資料解釈に限った話ではありませんが、公務員試験はクセの強い試験です。
クセの強い試験を突破するには、繰り返し過去問を解いて、問題に慣れることが重要。
なかなか初めは早く解けなくても、過去問を繰り返し解くことで、慣れてきて解くスピードが上がってきます。
過去問を解くときは、1つ目のコツと2つ目のコツを意識しながら解きましょう。
問題を解くスピードが格段に上がります。
まとめ
電卓NGの公務員試験でも秒速で解くコツを中心に解説しました。
- 公務員試験では、教養も専門も電卓NG
- 公務員試験の科目で、計算力が試されるのは資料解釈
- 資料解釈を秒速で解けるようにするには、がっつり計算をせず、問題に出てくる言葉の意味をよく理解し、ひたすら過去問を解いて慣れることが重要
この記事では資料解釈の対策について触れましたが、それ以上に大事なのが判断推理と数的推理。
判断推理や数的推理が苦手な方は、↓の記事も読んで教養の点数を伸ばしていきましょう!