公務員を1年ほど経験すると「差額」や「差額支給」という言葉を聞くようになりますよね。
え、差額支給って何・・・?
若手公務員(とくに公務員1年目の職員)だと「差額支給」が何なのか分からない職員も多いはず。
元県職員の私は、給料にあまり興味がなかったこともあり、5年目くらいで「差額支給」が何なのかを知りました。
(お恥ずかしい話です・・・)
この記事では「差額支給」って何?ということから、実際の差額支給の金額まで、公務員の差額支給の全てを解説していきます!
- そもそも「差額支給」って何?
- 「差額支給」はいつ支給されるの?
- 実際に支給された金額
公務員の「差額支給」って何?
公務員の「差額支給」は、秋頃に行われる給与改定で上がった分を、年度の4月から遡ってまとめて支給するものです。
秋頃に行われる給与改定は、公務員の給与水準が民間企業の給与水準と大きくズレている場合に、民間企業の給与水準に合わせるために行うもの。
公務員よりも民間企業の給与が高い場合、公務員の給与は引き上げられます。
この給与改定は秋頃にありますが、改定はその年度の4月の給与から適用されます。
しかし4月~秋頃の給与は既に支給されてしまっていますよね。
そこで、給与改定で上がった分の差額が後からまとまって支給されます。
イメージはこんな感じ↓
差額が生じた分(4~12月分)は、後でまとめて支払われます。
ひと月あたり1万円上がったとすると、9万円が後から支払われるということ。
ボーナスではありませんが、臨時ボーナスが入ったような気分になるので嬉しいですよね。
公務員の差額支給はいつ支給される?
公務員の差額支給は12月頃に支給される場合が多いです。
私が勤めていた県庁では、直近2年を振り返るとクリスマスあたりに支給されていました。
ここで注意なのが、公務員の差額支給は毎年あるとは限りません。
そもそも差額支給は、公務員の給料が民間企業よりも低い水準の場合に支給されるもの。
公務員の給料が民間企業と同じ場合、支給はありません。民間企業よりも高い水準の場合には、回収されます。
実際、コロナ禍で民間企業が苦しい時期は差額支給はありませんでした。
そのため、差額支給は必ず毎年あるとは言い切れません。
差額支給の金額はいくら?
公務員の差額支給、いくら支給されるのか気になりますよね。
公務員の差額支給は、若い層にたくさん支給される仕組みになっているため、若手ほどたくさん貰えてベテラン層は少ない傾向にあります。
直近の年度(2023年度)の給与改定を例にとると・・・
役職が係員くらいだと月々の給料が5.2%アップ。
もともと月給が22万円くらいだとすると、ひと月あたり1万1000円くらいアップ。
クリスマス頃に差額支給がある場合、4~12月の9か月分の差額として10万円くらいが支給されました。
この例は役職が係員の場合ですので、改定率の低いベテラン層は10万円も貰えないことがほとんど。
年度によって改定率が違います。
2023年度の給与改定は、約30年ぶりの高い改定率と言われていました。
次年度以降も同じ改定率が続くわけではありませんので、10万円の差額支給が当たり前だとは思わないようにしましょう。
まとめ
公務員の差額支給について解説しました。
- 「差額支給」とは、秋頃に行われる給与改定で上がった分を、年度の4月から遡ってまとめて支給すること
- 差額支給は12月頃に支給される
- 差額支給でもらえる金額は若手職員ほど多い
- 年度によって支給額は異なるが、2023年度では10万円くらいだった(若手職員の場合)
公務員の給料事情って世間にオープンになっている割には、公務員本人でさえ知らないことも多いです。
この機会に、以外と知られていない公務員の給与や福利厚生制度を調べてみるのも、視野が広くなるのでオススメです。